畑健一郎 – TRIGGER

畑健一郎

彼の本業は2つある。実家の町工場のマネジメントとパラレルキャリア支援団体の企画営業。
みんな彼の笑顔が好きだった。そして、彼の優しい笑顔には人が自然と集まってくる。

笑顔創出LIFE

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ワークショップの企画営業

実家の町工場の作業が終わると、
毎日向かう場所がある。

恵比寿駅西口。

彼のもう一つの仕事。
それはパラレルキャリア支援団体の企画営業。

パラレルキャリアとは、本業とは別の仕事やプロジェクトを持ったり、
非営利活動に参加することを指す。
ピーター・ドラッガーが提唱した新しい生き方だ。

彼はその団体のワークショップの企画と営業を担当。
月に10件以上の開催を目標として、首都圏を駆け回る。

ゼロからのスタートだった。

毎日のように飛び込みで電話を掛け、毎日のように訪問し、
毎日のように断られ、毎日のようにワークショップ開催のお願いをする。

もちろん家業だってしっかりとした仕事だし、疲れが溜まることもある。
ワークショップを断られることは、時に精神も疲弊させていく。
でも、なぜ彼がそこまで頑張ることができるのか。

実はそこには彼の努力があった。
そして、気持ちの変遷があった。

彼は今日も様々な企業を駆け巡る。

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営業のトラウマ

彼は、営業が好きなのか。
その問いに彼は俯き加減でこう答えてみせた。

「営業は嫌い。むしろ一番避けてきた仕事」

昔、違う場所で働いていた時のことだった。

放送局の受信料の取り立て。
一件一件シラミ潰しにドアノック。

居留守を使われたり、嘘をつかれたり、
あからさまに嫌な顔をされたりした。

そのたびに、落ち込んだ。
自分のコミュニケーション能力に自信を失っていった。

上手く話すことができない自分。
営業することで嫌な思いを相手に与えてしまうという恐怖。

人と触れ合うことが大好きな彼にとっては、
人から嫌われることが本当に怖かった。

だから、彼がワークショップの企画営業担当になった時、
頭を駆け巡ったのはそんな嫌な記憶ばかりだった。

また、営業を行うことで、あの時と同じ思いをしなければならない。
彼は営業を本当にやりたくなかったのだ。

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一生懸命に

それでも彼が営業をやることを決意したのには、ある理由があった。

大好きな人たちに喜んでもらいたい。
実は、その一心だった。

彼は自身の所属するパラレルキャリア支援団体のメンバーが大好きだ。

それぞれが本業とは別に仕事を持ち、
自身の環境に満足せず、常に前向きに人生を歩んでいる。

素直で笑顔が素敵な人が多い。
その環境に自分がいれること自体がとても幸せなこと。

だから、そのメンバーの成長の手助けがしたかった。

ワークショップという様々な価値観に触れ合える機会を提供することで、
みんなの成長に繋げてもらいたい、笑顔をみたい。

その想いがあれば、営業が苦手など言っている暇などなかった。

インターネットで手当たり次第に電話を掛けて、
少しでも時間をもらえれば先方に会いに行く。

会うのは、目上の人や会社にいれば自分の上司になるような年代の方々。
その人たちを目の前にすると、頭の中が真っ白になる。

過去の営業のトラウマはなかなか抜けない。
自分が何を話しているのかもわからない。
周りから見れば、ギクシャクしていると思われるかもしれない。

それでも、一生懸命に伝えた。

パラレルキャリア支援団体の活動内容や想いや
ワークショップ開催への熱意を伝えられるだけ伝えていく。

気づけば、月間目標の10件を獲得することができていた。

そして、あるワークショップが開催された日だった。
参加後のアンケートには、こんなことが記載されていた。

ワークショップ楽しかったです
たくさんのヒントをもらえた気がします
他のワークショップにも参加したい

それらの感想は参加したメンバーの楽しそうな表情を見ていれば、
嘘などではないことは明らかだった。

営業のトラウマなど、とうに消え去っていた。

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夢を叶える一歩

あれだけ嫌いだった営業も、自身の中で面白味を見つけ始めていた。

営業先で話すのは人生の大先輩の方ばかり。
自分が知らない世界や環境を知ることは学びの連続だった。

様々な方々と話せることはもちろんのこと、
コミュニケーションを取れる機会自体がありがたく思えた。

そして、何よりも自分が動き出すことで、
みんなの喜ぶ笑顔が見れることを知った。

だから、彼は企画営業を続けていくことができるのだ。

彼には将来の夢がある。

それは、音楽溢れるカフェを作ること。

趣味の作詞作曲を活かして、自分のプチライブを開いたり、
地元横浜出身のミュージシャンやセミプロを集めて、
ちょっとしたステージもあるお店を開きたい。

このパラレルキャリア支援団体で、企画営業に携わり、
様々な人たちと出会え、つながりも生まれていくだろう。

彼は、自分の夢を叶える一歩を今踏み出している。

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笑顔創出LIFE

最後に彼はこう語る。

「笑顔溢れるワークショップを開催したい。

笑顔になれる=幸せでいられること。

人と笑いあえているときはとても好き。
笑顔を作り出す生活。
自分に対しても、周りに対しても全てにつながっていく」

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この記事を書いた人

宮本 伸男
宮本 伸男ライターであり総監督でもある
人狼が大好きです。
ゲームマスターならお任せください。

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